天女の冠   てんにょのかんむり   TENNHO NO KANMURI

江戸系   中生   薄紅地に底白ぼかしの八重。花径は13cm前後の中輪。茎葉は細く長く伸び、草丈は100cm前後。性質、繁殖は普通。

江戸花菖蒲の古花の一つで、明治18年には現存していた記録がある。花形がひじょうに珍しく、およそ花菖蒲とは思えない花形である。種子も花粉も取れないため、どうしてこの品種が出来上がったのかさえわからない珍花である。一説には野生のノハナショウブの中から発見されたのではないかという話もあるが、ほんとうのところは不明である。