ノハナショウブ  ロシア ハバロフスク自生

1994年に園主の加茂がロシア極東部に自生するノハナショウブを観察に行ったとき、撮影したもの。

この地方のノハナショウブは日本の北海道に自生するものとよく似ており、紅紫色一色で、色彩の変異は殆どないそうである。黄色い目の周りが縁取られたように濃い紅紫色になるのがこの地方の特徴のようである。

黄色い花はカンゾウの類、山吹色のキンポウゲの花も見られる。


開花期は6月の20日頃だそうで、寒さが厳しい土地の割には開花がひじょうに早い。北海道の開花期は7月20日頃である。

寒さが厳しい地方なので、早く花を咲かせ、早く種を稔らせなければならないためだろうか。それとも内陸で、冬以降はけっこう暖かさが早く訪れるからだろうか。この早咲きの性質を取り入れたのが、「沿海州」という品種である。