ビジュエルド モガール    BEJEWELLED MOGUL

米国系   ザ グレート モガールに肥後系の豪華さを加えたような三英の極大輪。
草姿や性質、繁殖の弱いところもグレート モガールに似ている。

米国のウイリアム A ペーン氏が、1965年に作出した品種。
氏は米国で太平洋戦争の前から花菖蒲の改良に取り組み、大戦で敵国日本の植物というこ
とで、花菖蒲が処分されたなかでも、ひとり黙々とこの花の改良をおこなった。終戦後、反日感
情が和らぎ再び花菖蒲が見直されると、彼の所を基点に再び花菖蒲が広まっていった。

また氏は、170品種にのぼる品種を作出されたが、その全てに詳細な交配記録を残している。
日本の平尾先生などが、交配記録を殆ど残されていないのとは対照的である。
米国の花菖蒲品種改良の先駆者的な存在であり、現在も米国花菖蒲会で新品種に与えられ
る最高の賞は、ペーン賞とのことである。氏の花でよく知られているものは、ほかに「ザ グレート
モガール」などがある。