アジサイの作り方

アジサイは丈夫な植物なので栽培管理は簡単です。

  お届けする苗は、10.5cmのビニールポットで育成されたものです。このポットのままでは
  満足に育たないので、鉢栽培の場合であれば、まず直径20cm程度の鉢に植え替えます。
  庭植えの場合は、植え床をおよそ40cmほど堀り、腐葉土、元肥などを底に混ぜ植え付けます。


鉢栽培

● 用土
   鉢作りの土は一般的な園芸用の培養土など、水はけと水持ちの良い土で植え付けます。
   花を青く咲かせたい場合は、土質が酸性になるよう、鹿沼土を5割程度混ぜ合わせます。

   花を赤くしたい場合は、鹿沼土やピートモスなど、酸性の材料を使わないようにするとともに、
   土が中性から弱アルカリ性に傾くよう、苦土石灰を少量混入します。
   
(鹿沼土やピートモスなど、酸性の材料を使わない。)

 植え付け
   ポット苗のため周年植えつけることができますが、適期は、春3月、4月頃。開花期からその
   直後、または秋の9月頃です。
   生物ですから真夏や真冬は避けた方が無難です。

● 置き場所と水やり
   春秋は屋外の日当たりの良い場所、夏場は半日陰で栽培します。アジサイは大型の葉を付けるため
   水分の蒸散も多く、水切れしないようにこまめに水を与えます。
   しかし受け皿に水をためておくことは禁物です。
   冬場は霜が当たらない屋外に置き、水切れしない程度に水を与えてください。


● 肥料と薬剤散布
   肥料は開花前と開花後、そして秋9月に与えます。与える肥料は家庭園芸用の置き肥え、
   鶏糞、油粕など、何でも構いませんが、窒素、燐酸、カリ(NPK)が8、8、8など、なるべく
   主要成分が同率のものを選ぶようにします。

●  病害
   病害では夏場に葉に黒〜褐色の斑点が入る炭疽(たんそ)病、褐斑病、輪紋病などがあり、
   市販のベンレート水和剤等の殺菌剤を散布します。


庭植え

● 植え場所
   半日以上陽が当たり、排水が良く、かつ乾燥しない場所が適当です。乾燥しやすい場所は、
   冬場の風で芽飛びや、夏場の水切れによる枯れなどの恐れがあるので避けます。
   土質は一般的な庭木が栽培できる土であればアジサイも良く生育します。
   植え床を40cmほど掘り、土質は一般的な庭木が栽培できる土であればアジサイもよく生育します。

   日本の土壌は弱酸性である場合が多く、庭植えのアジサイは青系の花色で咲くことが多いです。
   赤色の美しい品種でその色彩を鮮明に出したい場合は、春先に苦土石灰を株元に撒きます。

● 肥料
    肥料は春3月頃と開花後に、株の周囲に緩効性の化成肥料を施します。


選定(鉢、庭共通
   アジサイは秋に充実した枝の先に花芽を作ります。秋までに枝の充実を図るため、花後の
   剪定はなるべく早く行います。剪定の時期が遅れると、充実期間が短くなり、花芽がつき
   にくくなります。

● こじんまり育てるには
   株が大きくなりすぎたからといって、秋に株を切り詰めるとせっかく出来た花芽を切り落として
   しまうことになります。株をコンパクトにしたい場合には、花後(6〜7月)に思いきって切り詰め
   ます。翌年の開花までには40〜60cm(冬の休眠までに30〜40cm、翌春の開花までにさらに
   10〜20cm)生長することを考慮に入れて切る高さを決めます。